なぜ日本のBBQは“洗い物が大変”なのか?——アメリカンBBQとの構造的な違い

🪣 BBQの裏側にある“洗い物問題”——楽しさと手間の境界線

炭がはぜる音、煙の香り、誰かの笑い声。
BBQはいつだって楽しい時間のはずなのに、
その終盤、ふと気づくとテーブルの上には空の皿とトング、そしてため息。

そう、BBQの裏には必ず“洗い物問題”がある。🍖 日本のBBQは「焼肉スタイル」ゆえに気づきにく

目次

🍖 日本のBBQは「焼肉スタイル」ゆえに気づきにくい

最近、あるBBQ参加者の女性からこんな言葉をかけられた。
「BBQ Connectのバーベキューって、コース料理式なので洗い物多いですよね……」

そのひとことに、思わずドキッとした。
私はいつもグリルの前に立ち、肉を焼くことに夢中になっているタイプ。
正直、BBQの“途中で洗い物をする”という発想がほとんどなかった。

でも、よくよく考えてみれば、
日本のBBQって、基本は「焼いて、すぐ食べる」スタイル。
いわば屋外焼肉。お皿は一人にひとつ、タレ皿があれば十分。

だから「洗い物が大変」という意識は、実はあまり持たれていない。
焼く人と食べる人が同じで、使う道具もシンプル。
最後の後片付けで洗うスタイルが多い。


ただでさえ、バーベキューの後の洗い物は
共用の洗い場は遠く、蛇口は少なく、水はぬるく、
順番待ちの行列の中で泡立たないスポンジと格闘する。
そのとき初めて、「あぁ、洗い物ってけっこう大変だな」と思うけど。
参加者の女性が言うように、確かに度々洗い物があるのはしんどいと思う。

🍗 ところが、“アメリカンスタイル”を日本でやると様子が変わる

最近、日本でも増えてきたアメリカンスタイルのBBQ。
ただ焼くだけじゃなく、肉の部位や火入れを分けたり、
サイドメニューやデザートまで用意したりと、
いわば「コース料理としてのBBQ」が主流です。

こうなると当然、使う皿やトレイ、調理器具の数が一気に増える。
提供のたびに新しいボードやトングが必要になり、
途中で洗い物をしないと次の料理に進めない。

アメリカでこのスタイルが成立するのは、設備が整っているからだ。
庭にシンクがあり、屋外キッチンがあり、汚れた道具は数歩で洗える。
つまり「洗いながら進める」ことが自然にできる。

でも日本のBBQ会場ではそうはいかない。
洗い場は遠く、共用スペースで、時に行列。
結果として「途中で洗う」ことが難しい。
つまり、アメリカンBBQの進行を日本でやるには、環境が追いついていない

🍽 “オシャレに見せる”と“洗い物が増える”のジレンマ

さらにもう一つの問題が、“見せ方”。
せっかくアメリカンスタイルに挑戦するなら、盛り付けも写真映えするようにしたい。
木のカッティングボードにステーキを盛りつけたり、トレーやスキレットで提供したり——。

確かにオシャレで映える。
でも、使えば使うほど洗い物が増える。
提供ごとにリセットしなきゃいけない。

「見せる楽しさ」と「片付けの手間」、このバランスが難しい。
アメリカならそのたびに洗えるけど、日本のBBQ会場ではそうはいかない。
このギャップが、“アメリカンBBQを日本でやる難しさ”の一つでもある。

🌿 洗い物が変われば、BBQの体験も変わる

結局のところ、洗い物って“終わりの仕事”ではなく、BBQそのものの一部だと思う。

洗い物がスムーズなら、場のテンポも軽い。
逆にそれが滞ると、空気が一気に重くなる。

日本でアメリカンBBQを広げていくなら、
「焼く場所」だけじゃなく「洗う環境」もセットで考えるべき。
サイトごとに小さなシンクを設ける、仮洗い用のバケツを置く、
洗剤やブラシをレンタルできる——そんな工夫が、BBQの快適さを一段引き上げてくれるはずだけど。

洗い物は地味な存在だけど、そこにはBBQの“文化的な転換点”が隠れている。
日本のBBQが、ただの焼肉から“料理としてのBBQ”へ進化するなら、
まずこの洗い物問題を、ちゃんと見つめていく必要があるのかもしれない。


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